スタッフブログ
2025.08.16
GMZパッシブハウス(仮)建築REPORT②
おはようございます!
弊社井上の「お菓子ブログ」が、趣味の域を超えてきているのでは?と思い始めている中桐です。
(#何か違う形でも活かせそうな…とついつい考えてしまいます。怒られますね…笑)
さて、今日は前回のREPORTでGMZの建物概要を書いたので、その続きを。
設計意図やポイントは今後随所に散りばめつつ、今回は着工からのお話です。
地盤改良について
どの現場でもそうですが、まずは地盤調査を行い、その結果に基づいて地盤改良の計画を立てます。
(#岡山県は地盤が弱いエリアが多いので、ほとんどの現場で何らかの改良が必要になります)
今回の敷地も例に漏れず、改良が必要と判断されました。まず地盤改良の工法も色々ありますが杭工事という視点で大きく分けると以下3つが主流かと思います。
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鋼管杭(鉄の杭)
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セミパイル杭(土とセメントを混ぜて固めた杭)
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砕石杭(砕石の杭)
どの工法も「しっかりした地盤保証が付く」ことが大前提ですが、今回は「ハイスピード工法」という天然砕石パイル工法、即ち砕石杭を採用しました。
砕石杭を選んだ理由
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天然砕石だけを使用するため、将来撤去の必要がなく環境負荷も少ない=人にも地球にもやさしい
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天然石なので劣化やサビがなく、永久地盤工法といわれるほど耐久性が高い
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地盤条件によりますが、他の工法に比べてコストを抑えやすい
もちろん、どの工法にもメリット・デメリットはあります。
大事なのは「なぜその工法なのか」が調査結果に基づいて説明されていること。
気になる方は、ビルダーさんに一言「なんで、この工法なんですか?」って聞いてみるだけでも、その会社さんの地盤改良についての考えが分かるかもしれませんね。
GMZの調査と改良計画
ちなみにこちらがGMZの地盤調査結果です↓(#一例です。この調査を数点で行います。)
一見すると専門的で分かりにくい調査票ですが、「換算N値」という数字がポイントです。
これは簡単に言うと「地面がどれくらいしっかりしているか」を示す指標で、数字が大きいほど強い地盤だと考えられます。
今回の敷地では1.5m〜2.5mの深さに固い地盤が確認できました。
その結果を受け、↓の杭配置計画が立てられました。1.5mと1.75mの深さに砕石杭を計30本打ち込みます。
実際の施工中と完了時の様子がこちら↓
地盤とこれからの取り組み
冒頭にも触れましたが、岡山は全国で地盤の弱さが2位といわれています。(1位は佐賀県、3位は新潟県)
そのため有事の際には、地震などで被害が拡大しやすいリスクがある地域でもあります。
そこで注目されているのが、「微動探査」という装置で地盤特性を調べる方法。
今後ますます普及していくと思います。詳しくは私の建築仲間でもある、Be-Doの戸成さんのYoutubeチャンネルでも分かりやすく説明されていますので、ご興味ある方はぜひ!
弊社では「耐震等級3(許容応力度計算による)+制震ダンパー+wallstatによる検証」を標準としていますが、今後はさらに土地の地盤特性と構造計画を強く連動させる方向で取り組んでいきたいと考えています。
簡単ではありますが地盤調査と改良工事については以上です。(#もっと詳しくという方は、お気軽にご連絡ください。)
次回は基礎工事から上棟にかけてを書こうかと思います!(#予定です…笑)
それでは、素敵な一日を!