スタッフブログ

2025.11.09

エコバウ建築ツアー(欧州視察) ②

おはようございます!

最近インプット多く、アウトプットが追い付いていない中桐です。どんどんいきます!

ということで【エコバウ建築ツアー2025】の続き。いよいよ本編スタートです!

 

1日目 -day1-

■STEICO本社視察

ここからが視察の本番。日本時間22時半発の飛行機で出発し、ドイツに到着したのは現地時間の朝9時半。

そのままバスに乗り換え、STEICO本社へと向かいました。

寝たような寝ていないような曖昧な睡眠のまま、しかも時差が7時間あるので体感では約31時間。

1日がとにかく長い…(笑)


■木質断熱材メーカー「STEICO」

この【STEICO(シュタイコ)】という会社は、木質系断熱材を製造・販売する世界的メーカーで、日本にも製品は輸入されています。

まず、座学からということで、STEICO社のMarcel氏とFalk氏から企業の変遷や取り組み、自社製品の紹介レクチャーを受けました。

日本ではまだ採用している会社が少ない木質断熱材。

↓こんな断熱材です。写真はボード系ですが、後述する吹き込みタイプもあります。

その有益性として主に挙げられるのが次の3点。

  • 自然素材であること

    → 木そのものなので、製造時のCO₂排出量をほぼゼロに抑えられる。
  • 再利用できること

    → 吹き込みタイプの木質断熱材は再利用が可能で、循環利用できる。
  • 蓄熱性能が高いこと

    → 断熱材そのものが熱をため、昼間に得た熱をゆっくり放出して室内環境を安定させる。

日本ではまだ輸入商品に頼る形ですが、もし国産化が進めば、環境問題が深刻化する今、ジワジワと増え一気に普及しそうな気もする建材です。


■DIY文化の違い

少し脱線しますが、欧米のホームセンターには本当に何でも揃っています。

私もアメリカ居住中によく利用していましたが、家1軒分の資材、例えば窓や玄関ドア、キッチン、トイレ、木材、断熱材、工具などなど。これらほぼ全てホームセンターで手に入ります。しかも購入後、全額返金で返品もかなり自由にできる。(※アメリカはそうでした)

このあたりが「DIYが当たり前の国」と「日本」との文化的な違いかもしれません。


■吹き込み実演

話を戻して座学後、Falk氏が【STEICOzell(シュタイコゼル)】という吹き込み用木質断熱材を、透明な箱に実際に吹き込む実演を行いました。

↑こうしても落ちてこない、と密度もしっかり吹き込んである証拠だというFalk氏。

密度の調整や使用機械の仕様、日本でも使用できるか、など質問が飛び交っていました。

ちなみに↑吹き込み用のこの機械(※X-FLOCと書いてあった)日本での販売はまだ正式には始まっていないようです。希望者は代理店を通して要確認だそうです。数百万円するそうです。

弊社では現状、木質断熱材を標準仕様としてはいませんが、今後の選択肢の一つとしてこの時のことをしっかり記録しておきたいと思います。

さて、その後本社社屋の見学を終え、到着初日の視察は終了です。


■ミュンヘンの夜

夜はミュンヘンのマリエン広場にある【新市庁舎】地下の伝統的なビアホールで夕食。

「新」といっても19世紀末(100年以上前)に建てられたネオゴシック様式の建物で、その造形美と迫力はまさに圧巻。

イメージしやすいのはUSJのハリポタゾーンのリアル版(言葉の表現が陳腐?…笑)

翌日の講師でもある、建築家ホルガー・ケーニッヒ氏(写真左)ともここで合流し、食事を楽しみました。

ちなみに写真右は今回のツアー主催イケダコーポレーション副社長の加藤さん。別件打ち合わせで来られており、2日間だけご一緒しました。


■ドイツといえば…

せっかくなので、少しだけ食事も紹介!

まずはこれ↓クラフトビールです。

ちょっとした豆知識ですが、この0.5Lのラインより上まで注ぐというルールになっており、下回ると法律違反になるそう。結果少し上まで注がれています!

↓このグラスの場合、どうやって確認しているのかは謎ですが…笑。

料理はソーセージやチキンなど、どれも美味しくデザートまで頂きました。

こうして1日31時間という視察初日が終わり、ホテルにて就寝です。

昔から時差ボケをあまり感じない体質なので、普通に眠りにつきました(笑)


■1日目のまとめ

初日のまとめしては、木質断熱材の大手メーカーSTEICO本社で、「木質であることの意義=環境へ有益性」を学び、ミュンヘンの街並みや伝統的な建築物をこの目で見て触れることができ、感性を磨くことができた初日でした。

ここで、なんとなく引っかかったのは環境先進国であるにもかかわらず、街中で多くの人が普通にタバコを吸っていること。至る所に灰皿があり、「環境への意識」と「健康への意識」にギャップを感じました。

現地の方にも理由を聞きましたが、明確な答えはなく…まぁ、それも含めてヨーロッパなのかもしれません(笑)

得意のポジティブ思考で、この時点では一先ず納得しておくことにしました。

この日は到着初日ということもあり視察は1社だけ。

次回2日目は【バウビオロギー研究所】【実験建物の視察】と、思い出しただけでもかなりの情報量と学びの量です。

かなり専門的にもなるので、なるべくかみ砕いて書くようにしますね!

 

余談ですが、今日は「岡山マラソン2025」あいにくの雨模様ですが、ランナーのみなさん頑張ってください!

それでは、素敵な日曜日を!