スタッフブログ
2026.01.31
エコバウ建築ツアー(欧州視察) ⑧final
こんばんは!
この度「釿始」の2代目副校長を預かることとなりました中桐です。
「釿始」はこのブログにも度々出てきている全国から実務者が学びに集う建築コミュニティです。
この話はまた近々、別の機会に!
さて、全8回に渡って書いてきましたエコバウ建築ツアーのレポート。いよいよ最終回です!
書き出した時は、軽く考えていましたが書き出すと長くなるのでどこを省くか、でもあまり省きたくないし、しかも今となっては3か月ほど前になるので、だんだん細かい記憶は薄れていくしで意外と大変だったこのツアーレポート。
ただ、みなさんに少しでも知って頂ければとの思いと同時に、自分の気持ちや記憶の整理にもなったので書いて良かったと思っています。
やはり、学んだら動画でも文字でもいいですが、アウトプットとして形に残しておいた方が良さそうです。
ということで、前置きが長くなりましたが最後は総まとめとして、ツアー全体を通しての感想です。
欧州視察を終えて
今回、私はドイツ・オーストリア・スイスの3か国を初めて訪れました。
キッカケはこのシリーズの①で書いた通りですが、今回このタイミングで来れて良かったと思っています。
先日、参加者によりオンライン報告会も行い一般の方含め多くの方に視聴頂けたようです。そこでも、参加者がそれぞれの感想を述べていましたが、その会では帰国して一呼吸置いた上で、皆の目線合わせができたことが何よりだったかなと思います。今回欧州を訪れた建築従事者は建築ができることの可能性に希望を持つことができたと思います。
私達は、間違いなく今の世界の課題、日本の課題から目を背けてはいられないフェーズに入っています。
日本との違いとして総じて感じたことは、とにかく行政と教育、そこに生きる人の環境や資源、未来への意識の違い。
なんとなくは分かっていたものの、現実を突きつけられ、国、自治体、地域、人レベルでのあまりの差に、果たして日本がここに辿り着くまでにいったい何年かかるんだろう…と打ちのめされながらも、少なくともここまでは行けるという希望も入り混じった、形容しがたい感覚でした。
一方、近年日本では等級6とか7とかG2とかG3という断熱性能の話や気密性能の話しが、ようやく浸透しつつありますが、欧州ではその更に上をいくパッシブハウスレベルであたりまえに建築されており、話にもでてきません…とっくにそのフェーズは終えています。これが率直なレベル差です。
更にこれが、戸建てに限った話ではなく、賃貸はもちろん、日本でいう国や県、市が建てる公共建築も全て当たり前にパッシブハウスレベルです。
繰り返しますが、断熱・気密云々の話しはもう遥か昔に終えており、次にできることを一般の方々が当たり前に意識しています。もちろん国民全員というわけではありませんが、割合の話しです。
カウフマン氏も言われてましたが、「国や市がつくるものは皆の見本でなければならない。」
本当にそう思いますが、日本はどうでしょう?
日本の環境に対する感覚はやはり先進国の中で遅れていると言わざるを得ませんが、ただ全てにおいて日本が遅れているかというと、そんなことはないと感じています。
アメリカにいた時も思いましたが、日本人がつくる建築の精度や情緒ある美しさ、気配り、心遣い、きめ細やかさ、日本の手仕事は世界でもトップレベルだと私は思います。また、地震に対する技術も日本の方が頭一つも二つも抜けています。
欧州の優れた環境や資源への意識と感覚を、日本の技術と共に実現できれば、他に類を見ないぶち抜けたモノづくりが出来ると私は思っています。勝ち敗けだけでは、もちろんないけれども、よりよいものを後世へと遺していけると思います。
ツアー最後の方は、小さくても出来ること、つなげていけること、少しでもこの感覚を日本へ伝えるという責任と義務、ある種の使命感を持って視察していました。
わかっています。田舎の地域工務店ができることなど、もちろん小さな小さな力ですが、その思いが一つでも増えていくことが大切だと思っています。
今日もできることをひた向きに続けていきます。
時間は限られています。今できることは、今しておかないと、本当にしたい時にできなくなる。
できたものができなくなった時どう思いますか?悔しいですよね…だからこそ、今やります!
欧州には数年内にまた答え合わせに行きたいと思いますので、今は地元岡山からできることをとにかく進めます。
以上、全8回。なんとか1月中に書き終えました!
主催のイケダコーポレーションさんはじめ、滝川さん、現地でお会いしたみなさん、一緒に学んだ仲間のみんな、全ての人に感謝です。ありがとうございました!
Danke schön!