スタッフブログ
学び
2025.01.26
鹿児島へ行ってきました!
1月20~21日に鹿児島で開催された「馬場塾」に参加してきました。
ということで今回は少し長めです!
「馬場塾」とは鹿児島で超高性能住宅を手掛けるPASSIVE STYLE代表の馬場さんが講師の2日間の勉強会で、全国の意識の高い建築関係の経営者や実務者、メーカーも集まり共に学ぶ場です。約1年ぶりの開催ということで30名近い方が参加されていました。
馬場さんとは以前、弊社も所属するパッシブハウスジャパンの四国支部の勉強会で初めてお会いして以来2度目になります。「来るなら2泊で!」(笑)ということで、19日の夜に鹿児島へ入りました。
その日は、馬場さんとチャネルオリジナルの星野さんと3人で、鹿児島の美味しい料理を頂きながら建築の話しはもちろん鹿児島ならではの話し等々を遅くまでお話させて頂きました。
鹿児島へは初めて来たのですが、思っていたより都会というか活気に溢れていました。
(#個人的なイメージですみません...(笑))
また、料理がめちゃくちゃ美味しくて、結構こちらへ来て太る方が多いというのも納得です。
一夜明け、開始は午後からですので、午前中はPASSIVE STYLEさんの会社へ先にお伺いし、以前お会いしていたスタッフの方とも再会。事務所内を見せてもらいつつせっかくなので会場設営のお手伝いを。
みなさんと白壁に格子をつけたのもいい経験となりました!
↓こんな感じで1本ずつ格子をつけていきました!
お昼には、馬場さんはじめスタッフの皆さんと地元で有名なとんかつ屋さんへ。
こちらも、とんかつ?って思うほど肉が柔らかくソースいらずのおいしさでした。塩で食べるのがオススメです。
鹿児島へ行かれた際はぜひ立ち寄ってみて下さい。(#ただ人気店でかなり混んでいます)
そして午後からいよいよ「馬場塾」のスタート。
続々と皆さん到着され、岡山からもいつも一緒に学んでいる竹田建設さんと生行建設さんとも合流しました。
まずは座学で、本物の高性能住宅をつくっていても伝わらないとつづかない。もっと言うと「つくり手」と「住まい手」の双方がこれがいいと本気で思っている状態でないと意味がない。ただそれが難しい。ではどうやって伝えるかという内容です。
様々勉強会はありますが、この「伝え方」をテーマに開催している超高性能実務者の勉強会は少ないように思います。
大手ハウスメーカーのような宣伝力のない私達地域工務店がどう伝えていくか、ここに興味があり今回参加させて頂きました。
パワポのスライドを使いながら4時間弱講義され、気づきも多く共感することも多々あり参加された方たちも聞き入っていました。
驚いたのはこのような話を、お施主様に同じくらい時間をかけて初回にお話しされるそうです。
お打合せで4時間は全然ありますが、初回で4時間ひたすらにこちら側から伝えきるというのはなかなか伝える方も聞く方も力を使うことであり、そこで自社のお客様かどうかの、言い方を選ばずに言えば篩にかけているということです。
これは本当に大切なことで、家づくりは信頼関係が本当に大切です。
お引渡しして終わりではもちろんないですし、一生関わっていくことですから、共感していただける方、ここにつくってもらいたいと思っていただける方と家づくりをしたいと考えるのは至極当然なことかなと思います。
ただその当然なことが、少子化や新築着工数減少の流れの中で不本意ながら希薄になってきている、ならざるをえなくなってきている流れにあるのが現状かと思います。
改めて人との関わりの大切さや家づくりの想いを再認識させられる貴重な時間でした。ありがとうございました。
↓どうやらTV局の取材も来ていたようです。
座学を終えてからは、懇親会で全国の経営者・実務者さんと様々な意見交換。
こういう懇親会で話す内容がすごく大切だったり、つながりを生んだりすることをここ数年強く感じます。
馬場さんもそれを大切にしているらしく、参加者は懇親会参加も必須となっていました(笑)
↓こちらでのしゃぶしゃぶもとても美味しかったです!
そして、2日目。
2日目は現場を見て回れるということで、全部でなんと9現場見せて頂きました。
基礎工事中の現場や、仕上げ工事前の現場、完成後でお施主様もいらしたり一日で見て回れるのか?と思うほど盛りだくさん。
現場を主に見たいと思われていた実務者の方もいて、現場では質問が飛び交っていました。
建物内に入るとその独自の温熱環境に驚いたというのが率直な感想です。
今までもパッシブハウスはじめ、様々ないわゆる本物の高性能住宅を体験してきていましたが、また違う路線というかある種振り切った環境でした。
とにかく暖かい...暖房をつけることが全くないという状態。
日射と内部発熱で快適を賄い、むしろ過剰になる分、一般的に夏の日射遮蔽に使う外付けブラインドを冬にも使うという環境です。住まわれている方は年中半袖で過ごされていました。
(#冬にゴミ出し等で少し外に出ると、近所の方から変な目で見られると笑っておられました(笑))
では、夏は?というと基本的には壁掛けエアコン1台での除湿運転で、軒の出と外付けブラインド等の日射遮蔽で一定温度をキープしている状態。実測データ上は夏の方が安定していました。
特に印象深かったのはお施主様もいらしたお家で、その方は別のビルダーで建てた新築を3か月で手放し、馬場さんの所で建て替えたというお話。(#まずそれに驚)
色々経緯も説明して頂いたあと最後に「この家が一番幸せです!」と満面の笑みで見学者の前で堂々と仰っていたのがとても印象的で、実務者として大変胸にくるものがありました。(#馬場さんもちょっとウルっときてたような気がした...)
また、このお施主様と馬場さんのやり取りを見ているだけでいい関係が築けているのが手に取るようにわかるそんな空気感でした。
近年、その本質はどうあれ、どこもが高断熱高気密と高性能を謳い宣伝している状態。数字追いのG2,G3が蔓延していき、快適性を伴わないコストUPがただただ住まい手へのしかかる。他を知らないから、それが当たり前だと思いまた増えていく。この循環をどうにかしたいと心から思います。
今回も来てよかったと思う2日間、いや3日間になりました。
馬場さんにはお世話になり本当に感謝です。ありがとうございました!
このような塾を無償でただただ、日本の家をどうにかしたいという思いのもと本気で伝え発信している姿。素直に同じ実務者としてカッコいいなと感じました。そう、本気の人はカッコいいんです!
今度はぜひ岡山へ来てくださいと感謝と共にお伝えし帰路へ着きました。
いつも思いますが、様々な場所でたくさんの素敵で本気の方々と出会い、そこで知識や経験、技術とはまた違う力を頂いている気がします。大切にしたいですね。私も誰かにとってそうでありたいと思います。
帰りの新幹線では、修学旅行以来では?と思う座席を回転させて、竹田建設さんお2人と生行建設さんと4人で2日間の振り返りをしながら、これから岡山で出来ることなどをそれぞれ話しながら、あっという間に岡山に着きました。(#鹿児島名物をみんなでつまみながら…これもいい時間でした(笑))
来てよかったと言ってもらえたので、お誘いしてよかったなという嬉しい気持ちと共に、同じ体感・経験ができ、価値を共有できたことが地域での今後につながるなと喜びを覚えました。
このそれぞれの会社の気持ちや想いがつながっていけば、近年あまり明るい話題のない建築業界ですが、まだまだこれからだと感じられる。つくっていける。そう思います。
まとめとして思うのは、これからの地域工務店は益々外へ出て、同じ志を持つ仲間や、新たな刺激をもらえる人や物や事に触れ、共に学び、研鑽しあって皆で刺激しあいながら、それぞれの地域での輪を広げていくべきだなと改めて感じています。
地域で建築をしているのだから、その地域で学べばいいでしょう。その地域だけでつながればいいでしょう。という意見もあります。もちろんそれも当たり前に大切です。ただ国内に限らず世界にも容易につながれる現代は、自身のテリトリーの外へ出て学ばないというのは、広い視野、長いスパンで考えた時に、もはや「井の中の蛙大海を知らず」どころでは済まされない、実務者として経営者としての責任放棄といっても過言ではないほどのことだと個人的には思っています。
確かにそれに伴う、中小零細企業であればあるほど批判的な意見(例えば現場が止まる、経費が嵩む、即効性がない)等々、色々あると思いますが、今動かないといつまでも変わりません。
遺るなら遺すなら遺したいと思ってもらえる何かをつくるなら、今ある常識を変えるなら動く。
私自身そんなに偉そうに言えたものではありませんし、何かを成したわけでもありません。
ただ意識ぐらいは高く持ちたいと思います。まだまだ道半ばですが学ぶ姿勢は忘れずに、今後も謙虚に素直に吸収し発信し、よりよい家づくり、よりよい建築を心がけたいと考えています。
今回の鹿児島は改めてその大切さも再確認できた学びの時間でした。
とはいえ日曜から3日間いなかったので仕事が溜まっています(笑)
それなのに、帰ってしばらくして体調を崩しあまりはかどらず...。
昨日ぐらいからようやく回復したので、またひとつずつ大切に取り組ませて頂きます。
そのお仕事があることに感謝。ありがとうございます!
では、素敵な日曜日を!
おまけですが、↓桜島の噴火状況が常に見える状況で生活されている鹿児島。(#地域による)
車には火山灰が降っていました。日によっては雪のように舞うこともあるそう。
同じ日本でも地域性は多種多様だなと改めて感じました。
↓PASSIVE STYLEさんの会社から見える景色です。真ん中のモクモクしてるのが桜島の火山。
↓こんな感じで火山灰が車全体に落ちていました。
2025.01.12
大阪にて
昨日は大阪にて建材確認と学びの一日。
午前中は現在建築中のGMZパッシブハウス(仮)にて、使用予定のフロアカーペット(HOTTA CARPET)の確認にグランフロント大阪にあるSRへ。
候補となる商品をピックアップし、サンプルを並べて数枚持ち帰りました。
質感や色、もちろんコストも考慮し選択しようと思います!
(#今回寝室はフロアカーペットの予定)
その後、同じグランフロント大阪にあるミラタップ(旧サンワカンパニー)のSRへ。
今後標準仕様として追加採用する商品の確認と、何か他に新しい発見や新商品の使い方がないかの調査も兼ねて。
(#シンプルで汎用性も高く個人的には好きなメーカーの一つです)
そして、午後は昨年から一緒に学んでいる全国の工務店、実務者仲間との学びの時間。
少し紹介すると「釿始-CHOUNA HAJIME-」という建築コミュニティで、全国各地のいわゆる意識高い系の工務店・設計事務所・施工店はじめ建材メーカーや建築を志す学生、お施主様等々、様々な人が自由に自主的に交流するコミュニティです。
昨年は発足年ということもあり普及の意味を込めて月に一度の開催でしたが、今年からは2か月に一度のペースで開催します。
実務者それぞれの取り組みや活動を無償で惜しみなく発表し、伝え共有することで皆で研鑽し高めあっていこうとするコミュニティで、発足から1年程度ですが、南は沖縄から北は北海道まで260人を超えるグループとなっています!
定例会とは別に、それぞれの建築現場等で「番外編」を開催し、細かい技術的な納まりや改善点などの意見交換やアドバイスをし合うそんな場所です。(#弊社も今年は倉敷で開催予定)
開催時にセットで行う「祝宴」と呼ばれるコミュニケ―ションの場(#いわゆる飲み会ですが気持ち悪い、いや気持ちいいほど建築の話しかしていません…笑)も通じて縁を深め、よりよい家づくりを目指し、全国各地で人とのつながりを深めていきます。
ここでは業界では有名な方も普通にいらしたり、建築という仕事の可能性、愉しさと同時に責任を再認識できる時間でもあります。
ネットが普及しきっている現在、こういう「リアルなつながり」がより貴重になってくる局面であり、企業として次世代につなげていくためにも、挑戦を恐れず積極的に動いていきたいと考えております。
不定期ですがこのような学びのことから、日々のちょっとしたことまで幅広く発信していこうと思います。
少しずつでも、弊社の想いや考えがお伝えできれば幸いです!
それでは、素敵な日曜日を!